まいどです。クリーニング店専門の印刷会社の石井(社長)です。
今から紹介するのは、先週の土曜日に発行したメルマガです。
久しぶりに5時間くらい使って書いた大作です。今の強い想いを綴っています。
口うるさい内容になっていますが、50才になった今日なので、お許しくださいね!
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■さて今日のメルマガは
「この春は変えないと死んじゃいます」です。
コロナになって2年が過ぎました。この2年を振り返っていかがですか?
実は倒産件数は最近、減っているようです。
でもそれって、コロナ融資があったからですよね。
その返済据え置きは3年間なので、来年から返済が始まります。
運転資金の返済は利益から返さないといけないので、黒字でもお金が無いなんてこともおきます。来年には十分な利益を出せる体制にしておかないと、ますます貧乏経営になってしまいます。
先を見越して動くとしたら、この春から動きを変えないと未来はないぞ!
そう思って、当社も色々と動いています。死んじゃいたくないですしね。
クリーニング店さんもこの春は考え方、動き方を変えないと近い将来、死んじゃう可能性が高まっています。
では「何を変えないといけないのか?」の答えは「ムダを見直し、会社を売上体質から利益体質に切り替える」ことです。
そこで、クリーニング店さんが変えたらいいポイントを5つ、書かせて頂きます。
変えらいいポイント1)
赤字の直営店舗は早めに見切るように変える
直営店舗の損益分岐点ってご存知ですか?それがわからないと赤字店舗も切れませんよね。実は、クリーニング店の損益分岐点って、めっちゃ簡単に出すことが出来ます。必要な数字は、家賃と人件費だけです。
家賃と人件費の合計の2倍が簡易的な損益分岐点です。
例えば、1ケ月の家賃15万円、人件費が1日1万円で25日営業とすると、月で40万円年間480万円ですから、簡易損益分岐点は960万円です。
売上がこの金額から少々上がっても、下がっても家賃と人件費の480万円は変わりませんから、960万円から増えた売上の半分は利益です。逆にここから下がった売上の半分が損失です。
私がクリーニング店の経営者なら、まず簡易損益分岐点を超えているかどうかを見て、下回っているお店は「半年以内に簡易損益分岐点を超えるか?」を検討し、超えないなら6月閉店を決定します。
赤のお店を閉店し、血を流さないこと。まず、それが肝心です。
売上規模が大きくて利益が出せる時代は終わっています。
1店舗1店舗で利益を出すことが肝心です。
まずはここからです。
※なお、この簡易式が通用するのは家賃が発生する直営店舗のみです。ユニット店や外交などは係数が複雑なので簡易式では計算できません。
変えらいいポイント2)
販促予算を設定し上限を決めて分配する
コレ、当社も含めて出来ていない会社が多いです。
しかし、販促を年間を通してしっかりしたい場合、予算取りが必要です。
販促予算の目安は3~5%と言われています。コロナ禍の今は販促を強化する必要があるので、各店舗の年商の5%を予算として計上してください。
今、売上をあげようと思うと、これくらいの販促費=物量が必要です。
次に予算をどう分配するか、年間計画を立てるのですが、最初から年間計画を立てることが難しい場合は、春夏秋冬4分割予算で計画を立ててください。
例えば年商1千万の場合、販促予算は50万円です。それを4分割ということは、1シーズンごとに12万5千円です。
この予算の分配ですが、
■のぼり/1400円×4本×2種=11200円
■A4縦半チラシ/5千枚×3回→63000円
■DM/1000枚×22円=22000円
この3つが基本販促です。上記3つを行うと、もうすでに96200円かかっています。郵送費をのぞいているにもかかわらず、、、、
残りの予算が28800円あるので、この予算でチラシのポスティングとDMのポストインをします。
5%の予算をとってもカツカツです。私が5%必要と書いた意味、理解して頂けたでしょうか?
今年の春までに、売上の5%を販促費として計上してください。
変えらいいポイント3)
ムダな割引を無くした販促にする
次に考えて欲しいことは割引のやり方です。
クリーニング業は入荷点数が増えても製造原価はほとんど変わりません。
なので、本来は割引出来ない業種です。
ではどうやってセールをするのか?割引の根拠って何?
そんなことを昔は、色々と考えたものです。
実はこんなことを考え、今の販促になっています。
割引する前にドライクリーニングの製造原価を押さえておく必要がありますよね。この製造原価は人時生産点数によって変わりますが、人時生産点数20点で150円と以前に計算したことがあり、それをベースにこんな風に考えました。
ドライ品の1点単価を550円とすると
1点あたりの利益は400円です。
ここから割引しても利益が減らない持込点数を計算します。
クリーニング業界の平均持込点数が3.6点なので、
10%引き・・・・持込点数が4.17になればOK
20%引き・・・・持込点数が4.97になればOK
30%引き・・・・持込点数が6.13になればOK
こういうことを考慮して、当社の提案する販促は点数縛りにしています。
■30%引をしたい場合、7点以上30%、4-6点20%、1-3点10%
■20%引をしたい場合、5点以上20%、1-4点10%
お洋服のクリーニングの割引って、私にとってはこれしか整合性があわないのです。この応用として1500円以上ご利用で500円引きなどもありますが、考え方は同じです。「割引しても客単価が増える」これが必須です。
それと、ラッキー割引は徹底的になくすようにしています。
このDMを持ってきたら、この縦半チラシを持ってきたら、など条件付きでしか割引はしません。
まだ、なんでも割引しているクリーニング店さんも多いですが、それは利益を垂れ流しすぎてしまいます。この機会に変えてください。
変えらいいポイント4)
特殊品・高単価商品を集める
今年の春の企画は普段出ない高いものを入れるようにしました。
■スニーカー、靴、ブーツ、革ジャンパー、カバン
■布団
■ブランドダウン
これらは1点から20%引きします。割引のインパクトで集客を狙っていますが、普段、出ないもので価格もお客様は知りません。製造原価から欲しい金額を決め、その20%アップを定価にすることが出来ます。だから特殊品も20%引出来るのです。
それともう1点、今年はコースやパックも押しています。
衣替え専用の防虫加工やしまいこみカバーがついているコース、衣替え専用パックなど、お客様が衣替えのお洋服に欲しいモノを買いやすくすることも大切です。
変えらいいポイント5)
体・頭・お金をフルに使う
販促=伝えることです。
一番簡単な伝える手段はノボリです。ノボリは低コストで出来ますが、伝わる範囲は限定的です。
一番確実な伝える手段はDMです。DMは郵送費が高いですがクリーニング業は地域密着業&リピート業なので全部、郵送しなくても良いはずです。2週間程度、店頭手渡し期間を作る。近場のお客様は自分でポストまで入れにいくなど、工夫次第で郵送費を減らすことができます。
一番確率の高い新規集客方法&休眠客を復活させる方法は、同じエリアに10回以上、印象に残るチラシ(当社が提案するなら縦半チラシ)をポスティングすることです。
ポスティングは、お金が苦しい場合は自分で配る。売上が上がってきて忙しくなってきたら信頼できる業者に頼んでください。
このように、体・頭・お金をどのように使うと一番上手くいくか、しっかり考え、毎年毎年、最適な方法に変えていくことが大切です。
「販促して儲かる」仕組みにしておけば、後は物量を掘りこむだけです。そして損益を超えれば後は利益(簡易計算では、損益分岐点を超えた売上の半分が利益)です。
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今年、心が折れて販促に後ろ向きな方を結構、見かけます。
でも、クリーニング業は固定費が高いので、販促を辞めて売上を下げちゃったらもっとお金を失っちゃいます。
私は今、販促を辞める=死への道、、、と考えています。
でも今までやってきたことを変えるって、勇気が必要ですよね。
だから、私に頼ってください。
今年春の準備、まだ、ギリギリ間に合います。
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石井文泉堂 石井康裕