まいどです。クリーニング店専門の印刷会社の石井(社長)です。
丁度、去年の2月に「ワイシャツの値上げをするのですが、何か策はないですか?」と相談を受けました。
単店ユニットなのに、ワイシャツ105円は安すぎ、頑張り過ぎなので、値上げは賛成なのですが、105円→145円は「無茶やなぁ。上げすぎやなぁ!!」と思ったのですが、「もう決めている!」と意志が固かったので、失客対策のアドバイスをしました。
何を言ったと思いますか??
そうです。定番の「ワイシャツ回数券の販売!!」です。値上げ前に回数券を大量に売ってお客様を囲い込むって常套手段なのでやってもらいました。
3月1ケ月、販売して頂いた結果、1000冊も売れ、第一段階(お客様の囲い込み)は成功し、ほっとしました。その後は、連絡もなく、時間が過ぎました。
・・・
それから1年がたち、久しぶりにそのお客様を訪問してお話を聞きました。その時に言われて危険だと感じた言葉が、
「ワイ券を1000冊も売ったから、売上がよくわからないけど、減っている気がする」とか
「ワイシャツは減っていると思う!」とか抽象的な話ばかりでした。
いやいや、いやいやいやいやーーーーーーー。
見るの、売上とちゃうし。
値上げした時は、客数と点数、特にワイシャツ点数の動向を見ないと行けないのに、全く、見ておられませんでした。
数字を見せてもらわないと、何も対策の話ができません。
そこですぐに、「この月報フォームに入力して、提出してください」と伝えました。
その月報フォームはこれです。こちらからダウンロードできます。
※月報の3年比較に入力することがベストです。
↑↑上記はデモデータです。そのお客様の数字ではありません。
来たデータを見て、ビックリでした。2015年12月と2016年12月の比較です。
■ワイシャツ点数:90%
105円→145円と40円も値上げして10%の点数ダウンならOKです。しかし、その他の数字を見て、「おいおい!!」ってなりました。
■総点数 :92%
■1点単価:93%
■客数 :94%
■持込点数:98%
★売上 :85%
この数字、どう見ますか?
ワイシャツを値上げしたのに、1点単価が下がっています。この理由、わかりますか?
ワイシャツを値上げしたことで客離れがおき、総点数も同じく減りました。ドライ点数が減ると1点単価も下がってしまいます。ワイシャツを安くやっているお店で値上げした時によくおこる減少です。
ここで、値上げのポイントを解説します。
ワイシャツは点数は多いですが、売上金額は20%くらいと少ないので、ワイシャツは値上げをせず、ドライをどんどん上げていくことをおすすめしています。ワイシャツを値上げしたいときは10円まで。ドライも一緒に値上げする。それが基本です。今回の例では、ワイシャツしか値上げしなかったことがそもそもの問題です。
ワイシャツを値上げすると、必ず失客するので、その新しい価格でお付き合いしてくれるお客様を増やさないといけません。にもかかわらず、新規客を獲得する企画(=A4縦半のポスティング)を行わなかったことも問題です。
しかし、一番の問題は、数字の把握をしていなかったことです。
この数字報告をして下さっていたら、去年の8月には、もう対策できていたのに!!って思いました。でも、今回、気付けたので良かったです。
今、春に向けて「A4縦半チラシをしましょう!!ポスティングしましょう!!」とお伝えしましたが、まだ、悩んでおられるようです。
なので、今日、このブログを書きました。
今回のワイシャツの値上げ、そのお店の将来を考えると正解です。店舗改装も行い、価格競争から脱却しようと考えている点は、大正解です。
ですが、値上げをすると、関係がきれるお客様が出ます。そのお客様は価格で繋がっていたお客様なので、減ってもそこは仕方ないですが、一時的に売上が下がります。その対策は、新しい価格でお付き合いしてくれるお客様を増やすことです。
そのために、やることはたった1つです。
A4縦半チラシを毎月7000枚ポスティングするだけです。(年商2000万円以上に戻したい場合のポスティング枚数)
ここから、A4縦半チラシの作り方、ポスティングのやり方を熟読して、早く、作成依頼をくださいね。
本日も最後まで読んで頂き、ありがとうございます。
石井文泉堂 石井康裕